【簿記1級】修正再表示

会計学

みなさん、こんにちは。こんばんは。

いかがお過ごしでしょうか。本日は会計学の分野から「修正再表示」について勉強しました。

修正再表示とは

修正再表示とは、財務諸表における会計上の変更過去の誤謬(ごびゅう)の訂正を行う際に、過去の財務諸表を新たな会計方針や表示方法に従って組み替えることです。

修正再表示の方法は、以下のようになります。

会計上の変更の場合
  • 変更後の会計方針や表示方法を過去の財務諸表にも適用し、財務諸表の比較可能性を保つ(遡及適用)。
  • 遡及適用が実務上不可能な場合は、変更した期間の期首から変更後の会計方針や表示方法を適用。
  • 例えば減価償却方法を定額から定率法に変更した場合、過去の減価償却費や減価償却累計額を定率法に基づいて計算し直す。
過去の誤謬の訂正の場合
  • 表示期間より前の期間に関する修正再表示による累積的影響額は、表示する財務諸表のうち、最も古い期間の期首の資産、負債及び純資産の額に反映。
  • 表示する過去の各期間の財務諸表には、当該各期間の影響額を反映。
  • 例えば過去の売上高や売掛金の金額が間違っていた場合、過去の売上高や売掛金の金額を正しい額に訂正し、その差額を最も古い期間の期首の純資産に加減。
うみおん
うみおん

修正再表示を行った場合は、その内容、理由、影響額などを注記に記載する必要があることも余力があれば覚えておきましょう。

会計方針の変更の例

修正再表示について、会計方針の変更の例として、原価償却方法を定額法から定率法に変更した場合を考えます。

例えば、以下の財務諸表とします。

科目定額法定率法
減価償却費100120
減価償却累計額500600
純利益200180
純資産1000980

この場合、定額法から定率法に変更すると、減価償却費が20増え、原価償却累計額が100増え、純利益が20減り、純資産が20減ります。

この変更を遡及適用すると、過去の財務諸表も定率法に基づいて組み替えます。

つまり、最も古い期間の期首の純資産を20減らし、過去の各期間の減価償却費を20増やし、純利益を20減らします。

うみおん
うみおん

この変更の内容、理由、影響額などを注記に記載します。

過去の誤謬の訂正の例

修正再表示について、過去の誤謬の訂正の例として、過去の売上高や売掛金の金額が間違っていた場合を考えます。

例えば、以下の財務諸表とします。

科目誤った金額正しい金額
売上高1,000900
売掛金300200
純利益1000
純資産500400

この場合、売上高が100減り、売掛金が100減り、純利益が100減り、純資産が100減ります。

この訂正を修正再表示すると、最も古い期間の期首の純資産を100減らし、過去の各期間の売上高を100減らし、売掛金を100減らし、純利益を100減らします。

うみおん
うみおん

この訂正の内容、理由、影響額などを注記に記載します。

過去問

第146回簿記1級過去問題 会計学 第1問 (1) より一部抜粋

第1問 次の文章の空欄(イ)に適切な語句を記入しなさい。

(1) 過去の財務諸表における誤謬の訂正を財務諸表に反映させることを(イ)という。

 

回答を見ていきましょう。

答えは

(イ)・・・修正再表示

最後に

さて、修正再表示について勉強しました。

誤謬(ごびゅう)の読み方もわからない状態からスタートしましたが、修正再表示について理解することができました。定額法→定率法への変更などはイメージしやすいと思います。引き続き頑張りましょう。

 

※ちなみに

私は下記の教材のみで勉強しております。

少しずつ教材を追加予定です。

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