皆さん、こんにちは。こんばんは。
いかがお過ごしでしょうか。本日は商業簿記の分野から「商品評価損」について勉強しました。
商品評価損
商業簿記の商品評価損とは、期末商品の正味売却価額(時価)が取得原価を下回る場合に発生する費用のことです。
正味売却価額は売価から販売経費を差し引いたもので、商品評価損は商品の価値が低下したことを表します。
商品評価損は低下法という会計処理で計上し、繰越商品勘定から控除します。
商品評価損は原則として売上原価の内訳科目として表示しますが、臨時的かつ多額に発生した場合は特別損失として表示する場合もあります。
商品評価損は取得した時よりも商品の価値が下がってしまったということですね😢。
商品評価損と棚卸減耗損の違い
在庫管理において重要で似ている商品評価損と棚卸減耗損を見比べてみましょう。
- 商品評価損
商品の価値が原価よりも低くなったときに発生する費用。
原価と時価の差額に実地棚卸数量を掛けて計算。
原則として売上原価の内訳科目として表示。
- 棚卸減耗損
商品の数量が帳簿上よりも少なくなったときに発生する費用。
帳簿棚卸数量と実地棚卸数量の差額に原価を掛けて計算。
原則として売上原価の内訳科目または販売費および一般管理費として表示。
商品評価損は価値の低下、棚卸減耗損は数量の減少が原因で発生と覚えましょう。
商品評価損の例題
当期商品仕入高 | 当期商品売上高 | 帳簿棚卸数量 | 取得原価 | 正味売却価額 | 実地棚卸数量 |
1,000,000 | 1,200,000円 | 100個 | 3,000円 | 2,500円 | 100個 |
この時、商品評価損を求め、仕訳しましょう。
商品評価損=(取得原価ー正味売却価額)×実地棚卸数量
=(3,000円-2,500円)×100個
= 50,000円
仕訳は、
借方 | 貸方 |
(商品評価損) 50,000 | (繰越商品) 50,000 |
商品評価損を売上原価に含めるとすると、仕入勘定に振り替える仕訳は、
借方 | 貸方 |
(仕入) 50,000 | (商品評価損) 50,000 |
以上です。
商品評価損は、価値の低下×実地数量で、しっかり覚えましょう。
過去問
第146回簿記1級過去問題 商業簿記 問題より一部抜粋
[資料2] 決算整理事項その他財務諸表作成に必要な資料
2.商品のうち、帳簿価額32,000千円分について、売価が30,000千円、販売に要する費用が1,800千円と見積もられた。商品評価損は、商品売上原価に含めて表示する。この時、商品評価損の仕訳をしてください。
回答を見ていきましょう。
答えは
借方 | 貸方 |
(商 品 評 価 損) 3,800 | (商 品) 3,800 |
(商品売上原価) 3,800 | (商品評価損) 3,800 |
最後に
さて、商品評価損について勉強しました。
改めて、”商品評価損=(取得原価ー正味売却価額)×実地棚卸数量”という式を覚えてきましょう。また、正味売却価額についても、単純な売価ではなく、”売価ー経費”であることを合わせて覚えておくと、計算できると思います。引き続き頑張りましょう。
※ちなみに
私は下記の教材のみで勉強しております。
合格するための過去問題集 日商簿記1級 ’24年6月検定対策(TAC出版)
解説が丁寧で大変わかりやすいです。
今後も少しずつ教材を追加予定です。
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参考にしたWebサイト
最後に、本記事を執筆するに当たって参考にしたWebサイトを記します。
- https://wwboki.jp/dokuboki/commercial-2kyu/loss-on-valuation-of-products/
- https://inuboki.com/2q-syoubo-kouza/kobetu2-2/
- https://www.zaico.co.jp/zaico_blog/basics-of-inventory-shortage-and-valuation-loss-on-goods/