皆さん、こんにちは。こんばんは。
いかがお過ごしでしょうか。本日は相続・事業承継の分野から「遺産分割」についてまとめました。
遺産分割の種類
遺産分割の種類は以下の4種類です。
- 指定分割
☆遺言に基づく分割方法で、具体的な財産を指定する場合と相続分を指定する場合がある。
☆指定分割は法定相続分に優先。 - 協議分割
☆遺言がない場合や指定分割や法定相続分とは異なる分割をしたい場合などに相続人全員の合意のもと協議をして相続財産を分割する方法。
☆協議分割は必ず相続人全員で行う必要があり、一人でも欠けている場合、その協議は無効。 - 調停分割
☆家庭裁判所の裁判官と調停委員が相続人それぞれの主張を聞き取り、相続人全員による合意を目指す手続き。 - 審判分割
☆相続人間で合意が得られない場合に、家庭裁判所が介入して遺産の分割を行う手続き。
うみおん
上から順の方法でどこかで決まらなければ最後は家庭裁判所が決めるということですね。
遺産分割の方法
遺産分割の方法も以下の4種類になります。
分割方法 | 説明 |
現物分割 | 遺産分割協議の際、個別の財産ごとに取得者を決める方法 |
換価分割 | 相続財産を売却してその売却代金を相続分に応じて取得する方法 |
代償分割 | 相続財産の分割が難しい場合に、特定の相続人が相続財産を取得する代わりに自己の固有の財産を、財産をもらえない相続人へ渡すことで分割する方法 |
共有分割 | 各相続人の持分を定めて共有する方法 |
うみおん
こちらも上から順に検討し、最終的に分けられなければ、みんなで共有しよう!ということですね。
過去問演習
FP2級過去問題 2020年1月学科試験 問56
問56. 遺産分割に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 共同相続された預貯金は遺産分割の対象となり、相続開始と同時に当然に法定相続分に応じて分割されるものではない。
- 代償分割は、現物分割を困難とする事由がある場合に、共同相続人が家庭裁判所に申し立て、その審判を受けることにより認められる分割方法である。
- 相続財産である不動産を、共同相続人間で遺産分割するために譲渡して換価した場合、その譲渡による所得は、所得税において非課税所得とされている。
- 被相続人は、遺言によって、相続開始の時から10年間、遺産の分割を禁ずることができる。
回答を見ていきましょう。
1.→〇 その通りです。
2.→× 代償分割にあたって、家庭裁判所への申立ては不要です。
3.→× この場合の譲渡所得は所得税の課税対象です。
4.→× 遺産分割を禁じることができる期間は5年間です。
よって、答えは1です。
最後に
さて、遺産分割についてまとめてみました。
遺産分割の種類も遺産分割の方法も上から順に分割について検討していくことを想像すると、イメージしやすいと思います。
※ちなみに
私は下記の教材のみで勉強しております。
「みんなが欲しかった!FPの教科書2級・AFP 2023-2024年(TAC出版)」
不合格の場合は教材を追加予定です。