【税理士(簿記論)】有価証券の減損処理を2つの視点でわかりやすく解説

こんにちは、うみおんです🐶

今日のテーマは【有価証券の減損処理】です。「原価で評価するはずなのに、どうして急に評価損を立てるの?」と戸惑いやすい論点なんですよね。

私も最初は「いつ減損するの?」という判定でつまずきました。今回は市場価格のある場合ない場合の2つの視点で、一緒に整理していきましょう✨

📌 この記事の要点

  • 時価や実質価額が「著しく下落」したら、原価評価のものでも評価損を強制計上するのが減損処理です📉
  • 「著しい下落」の目安は、取得原価の50%以上のダウン。試験では問題文に明示されることもあります。
  • 減損による評価損は特別損失。翌期は洗い替えをしない「切放法」が基本です。
  • 市場価格のない株式は「実価法」で、1株当たり純資産額をもとに判定します。
目次

1. 有価証券の減損処理とは?「強制評価減」の考え方をつかもう📉

減損処理は、時価などが大きく下がったときに、評価損を強制的に計上する手続きです。

時価が上がっているときは、上げ幅の大小は気にしなくて大丈夫です。問題になるのは「著しく下がったとき」だけなんですよね。

1-1. 「著しい下落」なら原価評価でも時価まで下げる

本来は取得原価で評価する有価証券でも、時価が著しく下がると、その下落を見過ごせません。

帳簿価額が価値を過大に表示したままだと、損失を将来に先送りしてしまうからです。

時価の下落を放置すると「財務諸表への信頼を損ねる」とも指摘されます。だからこそ、一定の場合には評価減が強制されるんですね💡

そこで一定の条件のもとで時価評価を強制し、評価損を計上します。これが「強制評価減」とも呼ばれる減損処理です。

1-2. 対象になる有価証券・ならない有価証券

減損処理は、売買目的有価証券「以外」に適用されます。

売買目的はもともと常に時価評価しているので、下落の度合いで処理が変わることはないんですよね。

区分 通常の評価 減損の対象 減損時の評価損
売買目的有価証券 時価 × 対象外 (常に営業外損益)
満期保有目的の債券 原価・償却原価 特別損失
子会社・関連会社株式 原価 特別損失
その他有価証券 時価 特別損失(純資産直入しない)

なお「出資金」は有価証券には含まれませんが、減損が必要なときは出資金評価損として処理し、貸借対照表では投資その他の資産に表示します📝

うみおん

うみおん😉

満期保有目的の債券は、減損したあとは償却原価法をやめるのもポイントです。帳簿価額が時価に変わるので、額面に近づける意味がなくなるんですよね✨

2.【視点①】市場価格のある有価証券の減損処理💹

2-1. 取得原価の50%以上下落で「著しい下落」

市場価格がある場合は、まず時価が「著しく下落」したかどうかを判定します。

目安は、時価が取得原価の50%以下になっている(=50%以上下がっている)ことです。

微妙なケースは試験問題で必ず明示されるので、判定式をていねいに書く習慣をつけておきましょう。

2-2. 仕訳と数値例(その他有価証券のケース)

数値で見てみましょう。A社株式は取得原価419,000円、当期末時価208,000円とします。

419,000円×1/2=209,500円>208,000円なので、50%以上の下落=著しい下落に該当します。

評価損は 208,000円−419,000円=△211,000円。これを投資有価証券評価損(特別損失)として計上します。

(借)投資有価証券評価損 211,000 / (貸)投資有価証券 211,000

同じ問題でB社株式が取得原価375,000円・時価410,000円なら、こちらは評価差益35,000円です。著しい下落ではないので、通常どおりその他有価証券評価差額金で処理します✨

その他有価証券なのに、減損のときは純資産直入ではなくP/Lの特別損失になる――ここが大きなひっかけポイントです。

うみおん

うみおん📝

減損後は「切放法」で、翌期に洗い替えはしません。当期末の時価208,000円が、翌期の取得原価とみなされる点を必ず押さえてください💡

3.【視点②】市場価格のない株式等の減損処理(実価法)🔍

3-1. 実質価額=1株当たり純資産額×所有株式数

非上場株式などは市場価格がないため、時価の代わりに「実質価額」で判定します。これを実価法と呼びます。

実質価額=1株当たり純資産額×所有株式数。これが著しく低下したら、減損処理を強制されます。

回復の見込みは原則として問いません。データが手に入りにくい非上場だからこそ、保守的に評価するんですね。

3-2. 実価法の数値例(子会社株式のケース)

B社株式(子会社)を取得原価8,640,000円で9,600株保有しているとします。

B社の純資産は、諸資産16,000,000円−諸負債9,600,000円=6,400,000円。発行済株式数は16,000株です。

実質価額=6,400,000円×(9,600株/16,000株)=3,840,000円となります。

8,640,000円×1/2=4,320,000円>3,840,000円なので、50%以上の低下=著しい低下に該当します。

項目 金額 ポイント
取得原価 8,640,000円 判定の基準
実質価額 3,840,000円 純資産×保有割合
評価損 △4,800,000円 関係会社株式評価損

このとき、まず投資有価証券から関係会社株式へ科目を振り替えてから、減損による評価損を計上する点にも注意しましょう💡

評価損 3,840,000円−8,640,000円=△4,800,000円を、関係会社株式評価損として計上します。

うみおん

うみおん😊

「下落」と「低下」など言い回しは変わりますが、判定の考え方は同じです。50%以上を一つの目安に、落ち着いて判定してみてください🐶

4. まとめ:2つの視点で「強制評価減」を整理しよう🌟

減損処理は、市場価格のある/ないで判定材料が変わるだけで、考え方は共通です。

「著しい下落・低下なら、原価評価でも時価・実質価額まで下げて特別損失」――この軸を持っておくと迷いません。

🎯 今日のキーポイント

①著しい下落=取得原価の50%以上ダウン ②評価損は特別損失+切放法(翌期は洗い替えなし) ③市場価格がなければ実価法(1株当たり純資産額×株数)。この3点を押さえれば、ほとんどの問題に対応できます💪

今日も一歩前進ですね。あせらず、一緒にコツコツ積み上げていきましょう🐶

※本記事は筆者自身の学習メモです。試験対策としては必ず公式テキスト・予備校教材で裏取りしてください。

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この記事を書いた人

|資格勉強|ブログ運営|趣味は旅行|TOEIC850|中小企業診断士|簿記2級|FP2級|

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