こんにちは、うみおんです🐶
今日のテーマは【工事収益の認識と原価比例法】です。工事契約って、売上をいつ計上するのかが商品売買とまるで違うんですよね。
私も最初は「進行基準?完成基準?」と用語だけが頭を素通りしていました。今回は認識の2パターンと原価比例法を、3ステップで一緒に整理していきましょう✨
📌 この記事の要点
- 工事収益の認識は「一時点」と「一定の期間にわたり」の2パターン
- 一時点で認識するときは、引渡しまで原価を未成工事支出金で繰り越す
- 一定の期間にわたり認識するときは、請負価額に期末進捗度を掛けて差額計上
- 進捗度の測定でよく使われるのが原価比例法。見積変更は遡らない
1. 工事収益の認識は2つのパターンから🏗️
1-1. 「工事進行基準」という名前は現行基準にありません
まず用語の整理からです。かつては工事契約だけを対象にした会計基準があり、そこでは工事進行基準・工事完成基準という呼び名が使われていました。
ところが現在は、業種を問わない収益認識の基準に一本化されています。工事契約だけの特別な名称は、もう置かれていないんですね。
とはいえ計算の中身が消えたわけではありません。呼び名が変わっただけで、問われる論点はほぼ同じと考えて大丈夫です。
1-2. 判定の入口は「一定の期間にわたり充足されるか」
工事収益をどう計上するかは、その履行義務が一定の期間にわたって充足されるかどうかで決まります。
要件を満たし、かつ進捗度を合理的に見積れるなら、各期に工事収益を配分します。満たさない場合は、引渡しという一時点でまとめて計上します💡
試験では「工事引渡時に収益を認識する」といった指示が資料に置かれることがあります。指示があるときは、要件の判定より指示が優先です。
うみおん😉
まずは「一時点か、一定の期間にわたりか」の2択を頭に置いておきましょう。ここが分岐点なんですよね✨
2. 一時点で認識する場合の計算🧮
2-1. 引渡しの期まで損益はゼロのままです
一時点で認識する場合、引渡し前の期間は工事収益も工事原価も損益計算書に一切のぼりません。
発生した工事原価は未成工事支出金として資産に積み上げ、収益を認識する期まで繰り越していきます。
そして引渡しの期に、請負価額の全額を完成工事高に、繰り越してきた原価の総額を完成工事原価に、一括して振り替えます。
2-2. 数字で追いかけてみましょう
請負価額200億円、第1期に着工して第3期に完成・引渡しをしたケースで考えます。各期の発生原価は40億円・80億円・40億円としますね。
| 項目 | 第1期 | 第2期 | 第3期 |
|---|---|---|---|
| 発生した工事原価 | 40億円 | 80億円 | 40億円 |
| 完成工事高(P/L) | 0 | 0 | 200億円 |
| 完成工事原価(P/L) | 0 | 0 | 160億円 |
| 未成工事支出金(B/S) | 40億円 | 120億円 | 0 |
第2期末の未成工事支出金が40+80=120億円になっている点がポイントです。ここを問われる出題は多いので、必ず手を動かして確認してみてください⚠️
3. 一定の期間にわたり認識する場合と原価比例法📐
3-1. 各期の工事収益は「累計-過年度」で求めます
進捗度に応じて認識する場合の計算式は、とてもシンプルです。
当期の工事収益 = 請負価額 × 期末の工事進捗度 - 過年度に計上した工事収益
最終期は進捗度が100%になりますから、結局は請負価額から過年度累計を差し引いた金額が当期の工事収益になります。
また、当期の原価が当期の収益に対応していくため、原価を翌期へ繰り越す必要が基本的にありません。未成工事支出金は原則としてゼロになります。
3-2. 原価比例法と見積りの変更
進捗度の測定方法にはアウトプット法とインプット法があります。学習上いちばんよく登場するのが、インプット法のひとつである原価比例法です。
原価比例法の進捗度は、発生した工事原価の累計を工事原価総額の見積額で割って求めます。
ここで気をつけたいのが見積りの変更です。工事原価総額の見積りが変わっても、過年度の進捗度に遡って修正はしません。当期以降の計算に反映させます。
うみおん📝
見積変更は「遡らない・当期の差額で吸収する」。この2点が試験で本当によく狙われます。必ず手を動かして覚えてみてください💡
先ほどと同じ請負価額200億円の工事で、当初の原価総額の見積りが160億円、第2期末に200億円へ変更されたケースを並べてみます。
| 項目 | 第1期 | 第2期 |
|---|---|---|
| 発生原価の累計 | 40億円 | 120億円 |
| 工事原価総額の見積 | 160億円 | 200億円 |
| 期末の工事進捗度 | 25% | 60% |
| 収益の累計 | 50億円 | 120億円 |
| 当期の工事収益 | 50億円 | 70億円 |
第1期の25%はそのまま据え置きです。第2期は変更後の見積りで60%を出し、累計120億円から第1期の50億円を引いて70億円と計算しています。
4. まとめ:入金と財務諸表の科目もセットで📊
4-1. 未成工事受入金と完成工事未収入金
工事収益を計上する前に代金を受け取ったときは、未成工事受入金で処理します。商品売買でいう前受金にあたる科目ですね。
収益を計上する段階で受入金を充当し、まだ受け取っていない分は完成工事未収入金に振り替えます。こちらは売掛金にあたります。
受入金が収益計上時にちょうど充当しきられると、貸借対照表には残らないことになります。この動きも押さえておきたいところです。
4-2. 完成工事原価報告書からP/Lへ
建設業の財務諸表では、材料費・労務費・経費を未成工事支出金に集計し、そこから完成工事原価へ振り替えます。
集計結果をまとめたのが完成工事原価報告書で、その金額が損益計算書の完成工事原価に移されます。完成工事高との差額が完成工事総利益です。
うみおん😊
ここまでお疲れさまでした。認識の2パターンと原価比例法がつながれば、工事契約はぐっと解きやすくなります。一緒にコツコツ積み上げていきましょう🐶
🔑 今日のキーポイント
- 認識は「一時点」か「一定の期間にわたり」かの2パターン
- 一時点なら引渡しまで損益ゼロ、原価は未成工事支出金へ
- 一定の期間なら請負価額×進捗度-過年度計上額
- 原価比例法の進捗度は発生原価累計÷工事原価総額の見積
- 見積りを変更しても過年度には遡らない
- 入金は未成工事受入金、未収は完成工事未収入金
今日も一歩前進ですね。焦らず、一緒にコツコツ積み上げていきましょう🐶

📚 参考・出典
※本記事は筆者自身の学習メモです。試験対策としては必ず公式テキスト・予備校教材で裏取りしてください。


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