【税理士(簿記論)】退職給付会計を3ステップでわかりやすく解説

こんにちは、うみおんです🐶

今日のテーマは【退職給付会計】です。「退職金の会計処理」と聞くと、身構えてしまいますよね。

私も最初は、退職給付債務・年金資産・勤務費用と用語が次々に出てきて頭が真っ白になりました。今回は全体像を3ステップに分けて、一緒に整理していきましょう✨

📌 この記事の要点

  • 退職給付制度は「退職一時金」と「企業年金」の2つに分かれます
  • 出発点は退職給付見込額で、それを割り引いた金額が退職給付債務です
  • 退職給付引当金は、一時金なら債務そのもの、年金なら債務から年金資産を引いた差額です
目次

1. 退職給付ってそもそも何?2つの制度をつかむ🏦

1-1. 退職一時金制度と企業年金制度

退職給付とは、ひとことで言えば退職金のことです。そして支払われ方によって2つの制度に分かれます💡

退職時にまとめて支払われるのが退職一時金制度、退職した後に年金の形で受け取るのが企業年金制度です。

計算問題で用語そのものが問われることはほとんどありません。ただ、どちらの制度の話をしているのかを読み違えると、計算の型が丸ごとズレてしまいます。

なお制度は、会社が負担する額が確定しているかどうかで確定給付型と確定拠出型にも分けられます。

現在の会計基準の定めは、そのほとんどが確定給付型を前提にしたものです。学習も確定給付型を軸に進めていけば大丈夫だと思っています。

1-2. お金の出どころが違うのがポイント💰

2つの制度の一番の違いは、支払いの原資がどこにあるかです。ここを押さえると計算の意味が見えてきます。

項目退職一時金制度企業年金制度
支払時期退職時に一括退職後に分割
資金の場所会社の内部(預金など)社外の年金基金など
年金資産出てこない計算に登場する

年金基金は会社から独立した組織です。だから年金資産は会社の中にはなく、貸借対照表にもそのままは載りません📖

うみおん

うみおん😉

「年金資産が出てくるかどうか」で見分けるのがいちばん早いんですよね。問題文の制度名を最初にチェックしておきましょう✨

2. 退職給付債務ができるまでの流れ📊

2-1. 出発点は「退職給付見込額」

すべての計算の出発点になるのが退職給付見込額です🔍

従業員一人ひとりについて退職の時期を予想し、退職率や死亡率といった確率まで踏まえて見込額を出し、それを全員分合計します。

かなり専門的な計算ですが、安心してください。試験でこの数理計算そのものを解かされることはなく、必ず結果だけが与えられます😊

2-2. 割り引いて「退職給付債務」へ

退職給付見込額は、遠い将来に支払われるお金です。そのままの金額では、今の負債として大きすぎますよね。

そこで、認識時点までに発生したと認められる部分を現在の価値まで割り引きます。こうして出てくるのが退職給付債務です。

退職給付会計で最も基本となる数値が、この退職給付債務です。ここを軸に、費用も引当金もぶら下がっていきます。

ちなみに、この会計基準が適用される前は、期末に全員が退職したと仮定した金額の一定割合を積む、という単純な計算でした。割引現在価値という発想はまだ入っていなかったんですね。

2-3. 1年経つと2つの費用が生まれる⏳

1年が経過すると、退職給付債務は2つの理由で増えます。ここが本当によく問われるところです。

1つは、従業員が1年働いたことで増える分。これが勤務費用です。

もう1つは、割り引いていた分を1年分だけ戻す分。時の経過で生じるこの計算上の利息が利息費用です。

また、退職給付会計は処理の多くを期首に行う点も特徴です。数理計算の結果は前期末のものしか手元にないからなんですね。

前期末の数値をもとに、当期1年分の費用を期首に見込みで計算する。この段取りを知っておくと、問題文の資料の並びが読みやすくなります。

うみおん

うみおん📝

勤務費用は「働いた分」、利息費用は「時間が経った分」。この2語で覚えると混ざりません。必ず手を動かして確かめてみてください💡

3. 退職給付引当金の計算と仕訳🧮

3-1. 一時金なら債務がそのまま引当金

退職一時金制度では、退職給付債務の額がそのまま退職給付引当金の額になります。とてもシンプルですね。

仕訳も、債務が増えた分を引当金に足し、同じ金額を退職給付費用に計上するだけです。

3-2. 年金なら「債務−年金資産」で考える

企業年金制度では、退職給付債務から年金資産の公正な評価額を差し引いた差額が引当金になります。

具体的な数値で見てみましょう。期首の引当金が3,000だったケースです👇

項目期首期末増減
退職給付債務5,0005,400+400
年金資産2,0002,100+100
退職給付引当金3,0003,300+300

債務が400増えて費用を押し上げ、年金資産が100増えて費用を押し下げます。差額の300が引当金の増加分です。

年金資産が増えると費用が減る、という向きの感覚をつかんでおくと符号ミスが激減しますよ🎯

退職給付債務も年金資産も、勘定科目としては退職給付引当金の中身です。だから貸借対照表には差額だけが現れます。

なお年金資産が債務を上回った場合は、差額が前払年金費用という資産になります。まずは債務のほうが大きいケースから固めましょう。

3-3. 原則法と簡便法、どちらも出ます

引当金の計算方法には原則法と簡便法があります。簡便法を使えるのは一定の条件を満たす中小企業などに限られます。

ただし試験では、どちらもよく出題されます。「簡便法は例外だから後回し」とはせず、両方に触れておきたいところです。

うみおん

うみおん😊

ここまでお疲れさまでした。用語が多くても、流れをつかめば必ず整理できます。一緒にコツコツ積み上げていきましょう🐾

4. まとめ:試験で押さえるポイント

最後に、今日の内容を頭の中で並べ直しておきましょう。制度の判定から始めるのがコツです。

今日のキーポイント

  • まず制度を判定する。一時金か企業年金かで型が変わります
  • 見込額を割り引いて債務、1年経てば勤務費用と利息費用が発生
  • 引当金は、一時金なら債務、年金なら債務から年金資産を控除
  • 原則法・簡便法はどちらも出題されるので両方触れておく

用語の多さに圧倒されがちな論点ですが、順番に置いていけば必ず見通せます。今日も一歩前進ですね、一緒に積み上げていきましょう🐶

退職給付会計のまとめインフォグラフィック
▲ 今日のまとめを1枚で整理

※本記事は筆者自身の学習メモです。試験対策としては必ず公式テキスト・予備校教材で裏取りしてください。

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この記事を書いた人

|資格勉強|ブログ運営|趣味は旅行|TOEIC850|中小企業診断士|簿記2級|FP2級|

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